根こぶ病と考えられます。
<原因>
ネコブカビ類による病害で、排水が悪い、土壌が酸性になっている、各種アブラナ科の連作で発病しやすくなります。
<対策>
・水はけをよくします。
・酸性土壌の場合は、石灰などで矯正します。
・発病株は速やかに抜き取り圃場外へ廃棄し、感染源を除去・減少させます。
・耐病性品種を作付けします。
・各種アブラナ科の連作を避けます。
・適正な農薬を、適切に使用します。
・激発する場合は、土壌消毒を行ないます。
【根こぶ病】
ハクサイ、カブで被害が大きく、その名の通り根にこぶができる病気です。各種のアブラナ科作物で発生します。サツマイモネコブセンチュウなどのネコブセンチュウによるこぶよりも概して大きなこぶができます。地上部の症状は葉のしおれですが、病気の出始めや症状が軽い内は朝晩や天気の悪い時にしおれが回復することがしばしばです。生育の早い段階での発病ほど被害が大きくなります。
根こぶ病は難防除土壌病害の一つで、抵抗性品種の利用や薬剤による防除、土壌pHの矯正などの耕種的防除等、複数の手段を用いた総合防除が求められます。罹病こぶの中には伝染源となる休眠胞子が大量につくられるため、罹病根のすき込みは圃場の菌密度を容易に高める結果となり危険です。また、病状が進んでこぶが腐った場合も胞子は土壌中に放出されるので、早期発見と罹病根の圃場外への廃棄がとても大切です。
抵抗性品種の利用は有用ですがその一方でこの菌は病原性の異なる系統(レース)が非常に多く、さらに同じ畑に複数の系統が混在することが知られています。従って抵抗性品種を導入したからといって、他の防除をおろそかにすると抵抗性品種を侵す系統が増えて再び大きな被害を及ぼすこともあるので注意が必要です。慢性的な発生圃場や激発圃場では土壌消毒を考える必要も出てきます。複数の防除を併用する場合、それぞれの効果をよく知った上で組み合わせる必要があります。例えば土壌中の休眠胞子の発芽を抑える薬剤とおとり作物を組み合わせる場合、おとり作物を植える時に薬剤を施用してしまうとおとり作物による効果が発揮されなくなってしまいます。