モザイク病と考えられます。
<原因>
アブラムシなどの害虫が媒介する
※ウイルス性のモザイク病は、暑さや乾燥によって、より発病しやすくなります。
<対策>
・アブラムシ類が伝搬しますので、アブラムシ類の防除を行います。(捕殺やシルバーマルチの使用、農薬を使用する場合は、適正な農薬を、適切に使用します。)
・マルチを張って乾燥を防ぎます。
・過不足ない追肥で株を元気に管理します。
・症状がひどい場合は、他の株に病気がうつらないように根も含めて株全体を抜き取り、処分します。
モザイク病
主に新葉に黄色の斑点や緑色濃淡のモザイク症状が生じたり、葉脈に沿って緑色が濃くなったり淡くなったりします。また、葉や果実が奇形になることもあります。苗が若い時に発生すると、その後の被害が大きくなります。
病害はウイルスでCMV(キュウリモザイクウイルスCucumber mosaic virus)、PRSVスイカ系(パパイア輪点ウイルスPapaya ringspot virus)、WMV(スイカモザイクウイルスWatermelon mosaic virus)、ZYMV(ズッキーニー黄斑モザイクウイルスZucchini yellow mosaic virus)のいずれかが単独で、または複数が重複して感染することにより発生します。ZYMVによる症状は一般的に激しい傾向がありますが、環境の影響や品種の違いなどによって症状が異なる場合があり、症状から病原のウイルスを特定することは困難です。
これら4種のウイルスは、モモアカアブラムシやワタアブラムシなどのアブラムシ類が伝搬します。アブラムシの口は針のようになっていて、それを植物の葉や茎に差し込んで汁液を吸いますが、ウイルス感染植物を吸汁する際に口針にウイルスが付着し、次に移動した健全植物で口針から植物体内へとウイルスが侵入します。アブラムシは短時間の吸汁でウイルスを獲得したり、感染させたりすることができ、また、ウイルスが植物に感染してからモザイク病の症状が現れ始めるまでに少なくとも1、2週間はかかるので、症状に気付いた時にはアブラムシの寄生が認められないということもあります。アブラムシによる伝搬の他に、感染植物の汁液が付着したハサミ等をそのまま連続して使用すると、健全植物にウイルスを感染させる恐れがあります。
PRSVとZYMVは主にウリ科植物に、WMVはウリ科植物やマメ科植物のほか、トルコギキョウなど一部の花にも感染します。CMVは極めて多種の植物に感染するので、圃場周辺の雑草なども伝染源としての危険性があります。
ウイルスに感染した植物は農薬散布などで症状を抑えることはできないので、対策の中心はアブラムシ防除の徹底となります。育苗時は寒冷紗などでアブラムシの飛来を防ぎ、定植圃にはアブラムシ忌避効果のあるマルチを利用します。アブラムシに適用のある農薬を定期的に散布することが重要ですが、アブラムシは薬剤抵抗性が発達しやすいため、異なる系統の農薬を輪番で使用します。発病株は伝染源となるので、早めに処分します。